歯周外科

歯周治療の目標はご自身でのメインテナンスが可能な環境にする事です。

歯周病に再び感染し悪化させない様にするためには、歯周ポケットを正常な深さにする事が必要です。 歯ブラシは最も重要な口腔衛生を保つ 道具ですが、歯周ポケットが 3mm 以上の深さの部位は清掃できないと報告されています。 歯周初期治療後、再評価し歯周ポケットが健全な 深さ及び炎症が消失しない場合は歯周外科処置を行い、 自己メインテナンスが可能な環境にする必要があります。

【参考文献】
Tomas G.Wilson,Jr : Dental Maintenance for the Patients with Periodontal Diseases. Quintessence Publishing Co,Inc,Chicago,Illinois, 1989

基本的な歯周外科手術

歯肉辺縁より約1mm 離れた部位より歯槽骨頂(骨の頂点)に向けて切開します。
歯肉(結合組織を含め)を歯槽骨頂から約2mm 剥がします。
歯肉構内(歯周ポケット)に向けて切開します。
内部の肉芽組織を除去します。歯周病は歯周ポケット内に感染していることから外側の上皮(歯肉)を過剰に切除は行いません。
歯根部を滑拓にし、新たな上皮の再付着を促します。
術面を洗浄し、切開した歯肉同士(結合組織を含め)が適切に合わさるように縫合します。
歯周パック(歯周包帯)で術部を保護します。当医院では抗菌剤を歯周パックに混和します。
術後の状態です。 歯周ポケットが浅くなった事により、歯周環境が整備され自己メインテナンスが容易になります。
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