歯周病は遺伝する

歯をよく磨く人でも歯周病になる人もいれば、まったく歯のケアに意識がなくて ブラッシングを怠っていても進行しない人もいます が、これは遺伝的要素からきているものです。 歯周病の進行には、遺伝子的要素が多分に含まれており、日本人の30% に歯周病を進 行させやすい遺伝子を持っていると言われています。

歯周病になりやすい特定の遺伝子を持っている人は、持っていない 人に比べて20倍近いリスクファクターを抱えています。これは、どの年代層の人にも当てはまる数値です。特定遺伝子を持っている 人には、炎症を引き起こす化学物質が組織の中に多く存在していますので、ちょっとした要因で歯周病を増悪させる危険が高くなります。

喫煙は歯周病の高リスク要因です

歯周病になる最大のリスクファクターとしてタバコが挙げられます。喫煙者は歯周病になりやすく、治りにくい。タバコを吸うと抹 消血管の収縮が起こるので血流量が減少し、 酸素や栄養素が身体全体に行き渡らない状態となります。

生活習慣病と同様、必要な量の酸素や栄養分が細胞へ満たされなければ歯周組織が健康を保てるはずがありません。

特にヘビースモーカーは、常に抹消血管が収縮しているので 高いリスクファクターを持っている人たちなのです。

このように、普段の生活スタイルがそのまま反映される歯周病は生活習慣病の一つとして捉え、 自己管理の徹底が不可欠です。

上記の内容は2001 年に出版された患者さん向け健康本の「歯周病は体中を蝕む!」に 東京ステーション歯科クリニック院長 小川洋一が執筆した内容の一部をWeb 用に改変 したものです。

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